令和8年度の3年次編入試験で、神戸大学理学部化学科と東京農工大学工学部応用化学科に合格しました。
私は編入塾の授業やスケジュール管理に頼らず、独学で計画を立てて勉強を継続しました。
編入試験を目指す際、多くの人が「予備校や塾に通うべきか?」と悩むと思います。結論から言うと、独学でも編入試験に合格することは十分に可能です。
しかし、独学には予備校生にはない「2つの大きな壁」が存在します。
- ①情報の壁: 過去問の解答が存在しない
- ②孤独の壁: モチベーションを保てない
今回の記事では、私が塾なしで合格を掴み取るために、この2つの壁をどうやって乗り越えたのか、具体的なステップについて解説します。
第1の壁:過去問の解答がない(情報の壁)
塾なしで挑む最大のデメリットは、情報戦で不利になることです。特に深刻なのが「過去問の解答が手に入らないこと」でした。
予備校に通っていれば、過去の先輩たちが復元した問題や講師が作った模範解答をもらうことができます。
しかし、独学の場合は志望校のホームページから問題を得ることができても、肝心の「解答」がどこにもありません。自分の解き方が合っているのかすら分からない状態は、勉強を進める上で非常に大きなストレスになります。
【解決策】使えるツールと環境をフル活用して解答をもぎ取る
この壁を乗り越えるためには、自ら動いて解答や添削の機会を確保するしかありません。
大学の図書館にこもって専門書を辞書代わりに調べ尽くしたり、SNSなどを活用したりして自分なりの解答ノートを作り上げていくことが最善の方法だとは思います。
しかし、調べてもわからない問題に出会うことや、どう記述すれば良いのかわからないことも多いです。そのような場面に対処するには、具体的に以下のような方法があります。
- 過去問添削サービスを利用する
- 合格者が販売している過去問解答を購入する
- AIに課金して解答を生成してもらう
- 大学の先生・先輩に聞く
- 編入試験のコミュニティでお互いに添削する
独学者向けの詳細な「過去問の解答入手術」については、1つの記事に書ききれないほど重要なポイントがあるため、以下の記事に詳しくまとめています!
▼独学者が過去問の解答を手に入れるための具体策はこちら
第2の壁:モチベーションの低下
情報戦の次に独学者にとって大きな壁になるのが、圧倒的な孤独とモチベーションの低下です。
大学受験の頃は、クラスの周りの友達もみんな同じように受験勉強をしており、学校全体が「受験モード」という雰囲気がありました。
しかし、編入試験は違います。 自分が一人で難しい専門書と向き合っている間、周りの大学生はサークル活動やバイト、飲み会に明け暮れていることもあります。
似たような毎日で勉強だけの日々を送り、しかも周りに頑張っている人がいない環境では、モチベーションが低下して当たり前です。
私がこの「孤独な環境」で勉強のモチベーションを維持するために実践した3つの行動を紹介します。
① 思い切って、何もしないリフレッシュ日を作る
「周りが遊んでいるのに自分だけ…」というフラストレーションが溜まったら、思い切って勉強を完全に休むリフレッシュ日を作りました。
毎日机に向かうことも大切ですが、編入試験は長期戦です。「今日は絶対に参考書を開かない」と決めて休息をとることも、独学を完走するための立派な戦略です。
② オープンキャンパスや研究室見学に足を運ぶ
ずっと一人で机に向かい、志望校に一度も行ったことがない状態が続くと、編入試験がどこか「他人事」や「架空の目標」のように感じられてしまうこともあります。
何のためにここまで勉強しているのだろうか、、、。みたいな、虚無になっちゃう時期が私にもありました。
そこで、志望校のオープンキャンパスに参加したり、興味のある研究室の見学に行ったりして、実際に大学の空気を肌で感じるようにすることが有効です。私は実際に一番気になる研究室の先生にアポを取って、見学に行きました。
「来年、自分は絶対にこのキャンパスを歩くんだ」とリアルにイメージできるようになると、モチベーションが一気に上がり、良い意味での緊張感を取り戻すことができます。
③ 1日5分の勉強記録で小さな達成感を作る
塾のように「今日はここまで進んだね」と褒めてくれる講師など、独学者には存在しません。そのため、自分で自分の進捗を可視化して褒める仕組みを作ることをお勧めします。
- 今日はどの参考書の何ページまでやったか
- 明日はどの分野の過去問を解くべきか
これを、毎日の終わりに書きます。5分以内でノートにサッとまとめる程度で大丈夫です。この勉強記録をつけることで、着実に前に進んでいる実感が湧き、1日の終わりに達成感を得ることができます。
独学で合格するための3つのステップ
次は具体的な学習の進め方です。
私が独学を成功させるために実践した3つのステップを紹介します。
①編入試験の体験記、外部院試の勉強法サイトを徹底的に調べる
編入試験は「参考書ルート」が確立していないことが多く、情報が限られます。
体験談を探しても、教材まで書いてある記事は少なめです。
そこで役に立ったのが 大学院入試(院試)対策の情報 でした。
外部院試の勉強法は情報量が多く、定番教材やレビューがまとまっています。
難関大の外部院試に受かった人が使っている教科書・参考書を大量に調べると、
自分の専攻分野で「定番」「名著」と言われる教材が見えてきます。
実際、私も院試対策サイトで見つけた教科書・参考書を使って学習しました。
編入試験は、体感として「院試の下位互換」的な側面があり、院試向け教材でも十分対応できます。
②試験本番までのおおまかな計画を立てる
私は、編入を決めた日から本番までのスケジュールをざっくり作りました。
立て方はこの順番がスムーズです。
- 本番まであと何ヶ月か
- 何ヶ月前に過去問へ入りたいか
- 学習すべき分野は何か
- 分野ごとの教科書・参考書は何か
私の場合は「本番の3〜4ヶ月前に過去問演習」が目標だったので、そこから逆算しました。
ここで大事なのは、完璧な計画ではなく 大枠 です。
大枠がないと、勢いで不要な範囲までやってオーバーワークになったり、
一科目に偏って他が間に合わなくなるリスクが上がります。
計画は崩れて当たり前なので、軌道修正しながら進む前提でOKです。
③「試験を受ける」と決めた強い気持ちを忘れない
編入試験で一番多い失敗は、途中で諦めること(いわゆる船降り)だと思います。
編入は必須ではありません。
今の大学で普通に過ごす選択肢もあります。だからこそ、最初は燃えていても時間が経つと気力が落ちる人が多いです。
でも、編入を決意したのは強い理由があったからのはずです。
- 大学受験で悔しい思いをした
- どうしても今の大学を変えたい
- 編入先で学びたいことがある
この理由を、折れそうな時に思い出せるようにしておくのが重要です。
強い気持ちを持ち続けることが、最後までやり抜く原動力になります。
最後に:塾なしでも合格できる人の特徴
私が独学で受験勉強を続けた実感として、塾なしで戦えるのは次の性格に当てはまる人です。
- 自分で学習計画を立てて修正できる
- 周りに流されず継続できる
- 情報を自分で調べることが苦にならない
逆に、「何をどれだけやればいいか分からない状態が続くと止まってしまう」「管理してくれる人がいないと崩れる」というタイプの方は、編入塾やスケジュール管理サービスを検討した方がストレスが少ないと思います。
決して「塾に入らない方が良い」と主張しているわけではありません。経済的な余裕があれば、塾のサポートを受けるのも1つの有効な手段です。 ただ、経済的な事情で入塾料や月謝を払い続けるのが厳しいという受験生も多いと思います。
計画性と継続する強い意志があれば、塾に通わずとも編入試験に合格することは十分に可能です。経済的な事情で塾に通うのが難しい方や、自分のペースで独学したいと考えている方にとって、この記事が少しでも力になれば嬉しいです。



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