令和8年度の3年次編入試験で、神戸大学理学部化学科と東京農工大学工学部応用化学科に合格しました。
この記事では、編入試験にかかった費用をまとめます。
編入試験を考え始めると、勉強法や志望校選びだけでなく、
「実際にいくら必要なのか」
「独学ならどこまで抑えられるのか」
「遠方受験だとどれくらいかかるのか」
といったお金の不安を抱える人も多いと思います。
そこで今回は、私が実際に使ったお金をもとに、
- 受験前にかかった費用
- 試験当日にかかった費用
- 合格後にも必要になる費用
- どこを削れて、どこは削りにくいか
を整理してまとめます。
編入試験を受けようと考えている人、また地方から編入試験を受ける人全般の参考になれば嬉しいです。
この記事でわかること
- 編入試験に実際どれくらいのお金がかかったか
- 教科書・問題集・過去問対策に使った費用
- 遠方受験で必要になる交通費・宿泊費の目安
- 受験後、入学までにさらにかかる費用
- 費用を削れる部分と、削りにくい部分
はじめに:私の前提条件
基本プロフィール
- 受験校:神戸大学理学部化学科・東京農工大学工学部応用化学科
- 出身校:地方国立大
- 塾の有無:基本は独学
- 専攻:化学
経済的な状況
私は実家暮らしで国立大学に通っており、JASSOの給付型奨学金と民間の給付型奨学金を受けていました。そのため、学費や生活費の面ではかなり助けられており、勉強に集中しやすい状況でした。
また、親にも編入試験のことを早い段階から相談しており、「本気でやりたいこと」「大学の成績は絶対に落とさないこと」を伝えていたこともあって、かなり協力してもらえました。
そのため、私はバイトをほとんどせず、その分できるだけ勉強に時間を使うようにしていました。
このあたりは人によってかなり条件が違うと思うので、この記事の金額もあくまで一例として見ていただければと思います。
受験前にかかる費用
①教科書・参考書代
私は現在在籍している大学と同じ化学系への編入を目指しており、さらに、もし編入試験がうまくいかなかった場合はそのまま外部院試に切り替えることも考えていました。
そのため、購入した書籍の中には「純粋に編入試験だけのため」とは言い切れないものもあります。特に教科書は、在籍大学の指定教科書を購入していました。
ただ、在籍している学部とは別分野の編入を目指す場合や、院試を考えていない場合は、これらがそのまま「編入試験のためだけの費用」になることもあると思います。
私が購入した書籍の総額は57,310円でした。
以下、購入した主な教科書・問題集のリストとその金額をまとめます。
【購入した教科書】
- アトキンス物理化学(上) 6,270円
- アトキンス物理化学(下) 6,380円
- シュライバーアトキンス無機化学(上) 7,150円
- シュライバーアトキンス無機化学(下) 7,150円
- マクマリー有機化学(上) 5,280円
- マクマリー有機化学(中) 5,170円
- マクマリー有機化学(下) 5,170円
教科書総額:42,570円
【購入した問題集】
- 物理化学演習 大学院入試問題から学ぶ 4,620円
- 物理化学演習Ⅰ 大学院入試問題を中心に 3,190円
- 演習無機化学 基本から大学院入試まで 2,750円
- 有機化学演習 基本から大学院入試まで 4,180円
問題集総額:14,740円
(東京化学同人より)
書籍は買うべきか
大学図書館を活用して教科書や問題集を借りれば、費用をかなり抑えることはできます。
ただ、個人的には主力になる本は購入した方がよいと考えています。
理由は次の通りです。
- 図書館の本は数が限られていて、借りられないことがある
- 返却期限がある
- 書き込みができない
- 間違えた問題や復習日を記録しにくい
特に、何度も解き直す教科書や問題集は、自分のものとして持っていた方が勉強しやすいです。
もちろん、すべて新品で揃える必要はありません。
メルカリや古本屋などで中古を買えば、費用はかなり抑えられます。
②過去問演習
中央ゼミナールの過去問添削サービス
神戸大学については、中央ゼミナールの過去問添削サービスを利用しました。入塾して継続指導を受けるのではなく、過去問を単発で添削してもらう形式です。
サイトはこちら→https://www.cyuouzemi.co.jp/past/tensaku
私が利用した大きな理由は2つです。
- プロの添削を受けてみたかった
- 手元にない年度の過去問が欲しかった
編入試験は情報が少なく、特に古い年度の過去問はなかなか手に入りません。
そのため、「添削を受ける」というよりは「過去問の入手手段」としての意味も大きかったです。編入試験は情報が少なく、どこを探しても令和3年度以前の過去問を見つけることができなかったので、、、。
【神戸大学の過去問添削費用】
- 9,900円 × 5年分 = 49,500円
【東京農工大学の解答購入】
東京農工大学については、合格者の方が作成した解答をBOOTHで購入しました。
- 東京農工大学編入試験解答 5,960円
【過去問対策費用合計】
55,460円
今振り返って思うこと
合格した今だから言えますが、神戸大学の添削サービスは少し使いすぎた気もしています。年度が古くなるほど傾向が離れるのは当然なので、利用しなくても十分だったかもしれません。
ただ、受験中は
- 本当にこの勉強法で合っているのか
- 高専生はもっと多くの過去問を持っているのではないか
- 情報不足で不利なのではないか
という不安がかなり強く、当時の自分には「減らしても大丈夫」と判断するのは難しかったです。
つまり、費用対効果だけでは割り切れない出費もあるということです。
不安を減らすためにお金をかける判断も、受験では十分あり得ると思います。
試験当日にかかる費用
私は地方在住だったため、受験のために飛行機移動とホテル宿泊が必要でした。
この部分は、首都圏や関西圏に住んでいる人と比べるとかなり不利だと感じました。
特に遠方からの受験では、単に会場に行くだけでなく、
- 前日入りするか
- 何泊必要か
- 何時の便を取るか
- 会場近くに泊まるか
などもよく考えなければなりません。
③交通費
記録をかなり細かく残していたわけではないので、おおよその金額です。
- 東京農工大学:27,000円
- 神戸大学:23,000円
交通費合計:50,000円
④宿泊費
- 東京農工大学受験で2泊:26,000円
- 神戸大学受験で3泊:26,000円
宿泊費合計:52,000円
東京のホテルはかなり高いと感じました。
また、試験当日に日帰りできるスケジュールではなかったため、宿泊費は避けられませんでした。
交通費・宿泊費で感じたこと
地方から受験する場合、この出費はかなり大きいです。
「志望校の近くに住んでいたらなあ」と正直何度も思いましたが、これはどうしようもありません。
遠方受験を考えている人は、受験料とは別に交通費・宿泊費がかなりかかることを最初から見込んでおいた方がよいです。
⑤受験料
私が受験した大学の受験料は、どちらも3万円でした。当然ですが、志望校が増えるほど受験料はかさみます。
- 東京農工大学:30,000円
- 神戸大学:30,000円
受験料合計:60,000円
総額
ここまでにかかった費用を合計すると、
- 教科書・参考書:57,310円
- 過去問対策:55,460円
- 交通費・宿泊費:102,000円
- 受験料:60,000円
総額:274,770円
となりました。
私は独学で進めていたため、専門科目の授業・スケジュール管理・面接の練習といった塾の指導を受けていません。もし入塾して長期的に指導を受けたいとなると、プラス数十万以上の費用を用意する必要があります。
費用を削るためには?
ここまで見ると、編入試験にはかなりまとまったお金が必要だと感じると思います。
ただ、すべてが固定費ではなく、工夫次第で削れる部分もあります。
1. 書籍代は工夫次第でかなり減らせる
書籍代については、比較的削りやすいです。
- 図書館を使う
- 中古で買う
- 本当に必要な本だけに絞る
- 院試でも使う本を優先して買う
このあたりを意識すれば、かなり圧縮できます。
特に、院進も考えている人は、編入だけで終わらない本を買うと無駄になりにくいです。
そうすれば「編入のためだけに払った費用」という感覚も少し変わってきます。
私は、学校の授業で指定されている教科書を購入したり、院試の勉強法でおすすめされている問題集を購入することで、編入試験だけで終わらないような買い物をするように心がけていました。
2. 過去問対策費はどこまで不安に備えるかで変わる
添削や解答購入をしないなら、ここの費用はもっと削れます。ただ、過去問対策は単純な節約が難しい部分でもあります。
というのも、受験中はどうしても
- もっと過去問が欲しい
- 解答の精度が不安
- このままで受かるのか分からない
という気持ちになりやすいからです。
「そんなに多くの年度の過去問はいらない」という私の主張は、あくまでも受かった後だからこそ言えることです。試験前は強い不安の中で戦っていたので、受験当時の私にはそのように節約をする判断を下すのは不可能でした。
なので、この部分は節約できる費用ではあるが、心理的には削りにくい費用だと思います。
自分が後悔のないように選択して欲しいと思います。
3. 交通費・宿泊費はほぼ削れない
ここは、住んでいる場所によって差が大きすぎるところです。遠方から受験するなら高確率で必須になる出費です。
少しでも抑えるとすれば、
- 早めに航空券・ホテルを押さえる
- 受験日程が近い大学をまとめる
くらいですが、それでも限界があります。
つまり、地方受験生にとっては、交通費と宿泊費は最初から必要経費と考える方が現実的です。
受験後も費用はかかる
ここまでは、編入試験を受けるまでにかかった費用でした。
しかし、合格したあとも出費は続きます。
むしろ、遠方から編入する場合は合格後の方が大きな出費になることもあります。
①入学金
編入は学年が重ならずにそのまま進級できることが多いため、授業料を余分に払うことは通常ありません。ただし、入学金は新しく払い直す必要があります。
私が最初の大学に入学したときは、JASSOの給付奨学金を受けていたため、入学金の減額を受けることができました。
しかし、編入後に調べてみると、入学金の免除・減額を2回受けることはできないと知りました。
つまり、編入をする場合は入学金をもう一度払うという前提で考えた方がよいです。
ちなみに、国立大学の入学金はおおよそ28万円です。
これはかなり大きいので、事前に想定していないと厳しい出費になります。
②引っ越し
遠方からの編入する場合、引っ越し費用も大きな負担になります。
私の場合、編入前は実家暮らしで地元の大学に通っていましたが、編入後は一人暮らしを始めることになりました。そのため、必要だったのは
- 引っ越しの初期費用
- 家賃
- 家具家電
- 生活用品
などです。この部分は、受験費用以上に個人差がありますがかなり重い支出になりやすいです。
最後に
編入試験には、思っていた以上にまとまったお金が必要でした。
さらに、入学金や引っ越し費用まで含めると、負担はもっと大きくなります。
ただ、編入には確かにお金がかかる一方で、それでも自分にとって必要な挑戦だと思えるなら十分価値のある出費になると思います。
費用をできるだけ抑える工夫は必要ですが、削りすぎて不安を増やしたり勉強に支障をきたしてしまったりすると本末転倒です。
編入試験を考えている方は、勉強法だけでなく、お金の面も早めに現実的に見積もっておくことをおすすめします。
この記事が、編入に必要な費用感をつかむ助けになれば嬉しいです。


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